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日本画に革命をもたらした画家 竹内栖鳳日本画家の巨匠、竹内栖鳳(たけうちせいほう)の展覧会が東京国立近代美術館で開催中だ。竹内栖鳳は京都に生まれ、四条派の技法を学んだが、積極的に他派の技法を取り入れ、古い画壇の習慣を打ち破ろうとした画家としても有名だ…
日本画に革命をもたらした画家 竹内栖鳳
日本画家の巨匠、竹内栖鳳(たけうちせいほう)の展覧会が東京国立近代美術館で開催中だ。竹内栖鳳は京都に生まれ、四条派の技法を学んだが、積極的に他派の技法を取り入れ、古い画壇の習慣を打ち破ろうとした画家としても有名だ。1900年にはパリ万博視察のため渡欧し、西洋美術の影響も受けている。西洋美術を闇雲に取り入れるのではなく、日本画本来の良さを生かしつつ「実物をよく観察する」西洋美術の実物観察という手法を取り入れるという方法で、伝統絵画の理念を掘り起こそうと試みている。
驚き!「におい」まで描くと絶賛された「大獅子図」
本展覧会では、代表作やこれまで出品されてこなかった作品など約110点、素描などの資料約60点が展示される。みどころの1つは、ライオンが描かれた「大獅子図」。渡欧した時に動物園で初めてライオンを見た竹内栖鳳は、動物園に通いつめ、徹底的に写生をしてまるで生きているかのようなライオンの絵を完成させた。日本での獅子といえば、それまでは唐獅子など空想上の生き物の絵のみ。竹内栖鳳が描いたリアルなライオンの姿は明治の人々に強い衝撃を与えた。竹内栖鳳はこれ以外にも多くの生き物の作品を描いており、そのリアルさから「動物を描かせてはそのにおいまで描く」と絶賛されている。
展覧会観覧料は一般1,300円、大学生900円、高校生400円。着物を着て来館すると入館料が大人は100円、大高生は50円割引される。
▼外部リンク
竹内栖鳳展 近代日本画の巨人
http://seiho2013.jp/
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