ホーム > 転職息抜きニュース > ネット選挙ドットコム

ネット選挙ドットコム

 

衆議院東北ブロック小選挙区4名東日本大震災から1年7ヶ月、原発や復興予算の問題など、国民にはやり場のない怒りが未だくすぶっている。しかし、政治に対して「失望」という言葉を使ってしまうのは簡単だが、それよりも根気よく政治家の活動に注視することを続けたい。…


衆議院東北ブロック小選挙区4名
東日本大震災から1年7ヶ月、原発や復興予算の問題など、国民にはやり場のない怒りが未だくすぶっている。しかし、政治に対して「失望」という言葉を使ってしまうのは簡単だが、それよりも根気よく政治家の活動に注視することを続けたい。

インターネットを利用することは、そのためのささやかな一助のなるはずだ。連載3回目は、被災者に近い存在である東北の小選挙区選出の1回生議員をピックアップする。


新党きづなの斉藤やすのり(さいとうやすのり;1969年生)、民主党の石山敬貴(いしやまけいき;1969年生)、国民の生活が第一から畑浩治(はたこうじ;1963年生)と石原洋三郎(いしはらようざぶろう;1973年生)の4氏のインターネットの発信とその活用度をレポートする。

新党きづな 斉藤やすのり氏の公式サイト
まずは、宮城2区選出の斉藤やすのり氏の公式サイト(独自ドメインsaito-san.jp)を見てみよう。トップページは本人写真が大きく占め、メニューの他は、全体に文字も小さめであり、雑誌の目次ページのようなイメージである。



特徴的なのは、斉藤氏の名前に添えられている肩書き。「衆議院議員」と「気象予報士」が併記されており、文字もやはり大きくはない。所属党の名称もバナーなども見当たらず、一見すると、政治家のサイトとは思わないほどである。

コンテンツで気になるのは、「斉藤やすのり“天気THE MOVIE”」だ。YouTubeにジャンプされる、いわゆる政治家の動画チャンネルであるが、気象予報士の斉藤氏らしく、土砂崩れなどの自然災害の視察の動画がアップされている。もちろん、震災後の地元の様子もある。

次にブログをチェックする。タイトルは「教えて!斉藤さん」、“風を読み、風を変える男”とある。気象予報士を意識してのキャッチフレーズであろうが、政治家としてのメッセージ性は弱いようだ。

記事は週に2〜3回更新されている。活動報告の他、現政権への批判記事もあり、さらには台風などの気象情報も加わって、なかなか盛りだくさんだ。特に、地元をまわっての様子や、人々の声を丁寧に書かれている。ただ、残念なことに、記事にはテーマなどの設定や日付などのメニューがなく、過去記事を読むのは骨が折れる。

民主党 石山敬貴の公式サイトとブログ
次に、宮城4区選出の石山敬貴氏を検証する。公式サイト(独自ドメインkeiki-ishiyama.jp)には、「立ち上がろう!東北!!」とのメッセージがある。

目立つのは、本人画像は首にタオルを巻き、作業着を着たものだということ。肩書きの衆議院議員の下に「農学博士」と目立つように入れていることから、政治家としての活動方針を示していると思われる。しかし、キャッチコピーなど言葉での主張はないため、政治家のサイトにしてはメッセージが弱いとも言える。

サイトの内容は、ブログやお知らせなどの新着情報が中心であり、コンテンツの中心は、サイト内にあるブログとなっている。しかし、ブログは分かりにくい。なぜなら、トップページのブログのバナーは、「スタッフルーム通信」「おにぎり王子の部屋」「事務所日記」などが並んでいるが、これらはすべて同じブログページへと行くからだ。ようするに、これらは1つのブログのカテゴリーなのである。

さらに、ブログのトップは「石山けいきスタッフルーム通信」と表示されており、前述のメニューの他に、「石山敬貴の国家像」「議員の生活」「TUMAの部屋」なども加わっている。その各メニューに対する説明もない。サイドメニューのカレンダーで過去記事を選ぼうとすれば、どのカテゴリーの記事が出てくるかもわからない。

つまり、過去記事を見たければ、各メニューをクリックしたあとは、延々とスクロールをしてタイトルに目を通し、読むしかないし、どれが最新記事かもわかりにくい。記事そのものは豊富だが、これでは実際に記事を読む前に挫折してしまう人も出てくるだろう。

国民の生活が第一 畑浩治氏の公式サイトとブログ
3人目は、岩手2区選出の畑浩治氏のサイトを見てみよう。公式サイト(独自ドメインhata-kouji.com)は、タイトルバーにも、トップページの目立つ位置にも「国民の生活が第一」が掲げられている。



主なコンテンツは、「情熱通信」「ブログ」「はたビデオ」「はたフォト」。しかし「情熱通信」は、印刷物のPDF版、であり、「ブログ」はgooのページへ、「ビデオ」は国会等の画像がアップされたYouTubeへ、「フォト」はウェブの共有アルバムへとジャンプする。

サイト自体は、更新情報やトピックスのみなので、ブログに直接訪問する人も多いだろう。

ブログは「畑こうじ情熱ブログ」とうたっている。文章中心で月2〜3回程度の更新。記事数は少なめだが、氏の政策に関するメッセージや、活動等のレポートなどをしっかりと記事にしている。

国民の生活が第一 石原洋三郎氏の公式サイトとブログ
最後に、福島1区選出の石原洋三郎氏のサイトをリサーチ。公式サイト(独自ドメインishiharayouzaburou.com)は、白バックに整然とメニューやバナーが並んでおり、事務的な印象である。



トップページには、「心をひとつに安心な福島を創る」とあり、その横には「東北地方太平洋沖地震に関する取組み」というバナーが貼られている。しかし、このページはメニューにある「お知らせ」ページへとジャンプするだけで、内容は別途作られてものではないようだ。

この「お知らせ」は、活動報告が写真にコメントを付ける形で、紹介されている。更新が止まっている期間も長く、文章などもほとんどないため、このサイトから議員の主張を読みとることは難しい。

他にはコンテンツはあまりない。「政策」や「活動記録」はサイト立ち上げ以降、更新はされていない可能性がある。別にアメブロを利用した「ブログ」もあるが、こちらは2年以上、記事の更新がないようだ。

その他ソーシャルメディアの活用
今回の4氏は全て、公式サイトおよびブログを行っていたが、他のソーシャルメディアをみると、斉藤氏がツイッターを、石山氏がフェイスブックを利用していた。

斉藤氏のツイッターはかなり活用度が高い。フォロワーは1万8千人以上、1日に何回もつぶやいている。ツイートの内容は、フォロワーとの交流や、お知らせ、プライベート的なものもあるが、目立つのは、時事的な意見やメッセージ。その日のニュースや閣僚などの発言等に対して、自身の意見をツイートしている。

石山氏のフェイスブックに関しては、“友達になる”必要があり、一般公開していないため、公人としての活動の一環としてはリサーチ外とする。

調査総論
それでは、4氏のネット選挙力を比較してみよう。斉藤氏、石山氏、畑氏、石原氏の中で、もっともインターネットの場を活用し、積極的に意見を発信しているのは斉藤氏だろう。特に、ツイッターにおいて、毎日のように時事問題に関する政治家としての意見を発信しており、かつフォロワーとのコミュニケーションもとっている。

次は畑氏だろう。ブログの更新頻度は少なめなものの、記事の内容はしっかりとしており、主張を発信する意思が見られる。

3番目に石山氏とする。実は石山氏はネットでの活動に力を入れていると言えなくもない。ただ、あまりにもブログがごちゃごちゃとしており、評価がしづらい。

最後は、石原氏になるだろう。理由は単純で、更新が少ない上、メッセージ性のある内容も少ないからである。

今回は宮城や岩手・福島と、被災地の新人議員のチェックをしたため、その活動はどうしても震災復興に目が行きがちとなってしまった。その点においては、斉藤氏のブログが、現地の状況や声が聞こえてくる内容も目立つので、より多くの人の訪問を進めたい。

言うまでもないことであるが、インターネットの活用度が高い議員ばかりが熱心な活動をしているわけではない。農政に力をいれている石山氏もおそらく、熱意をもって取り組んでいると期待しているが??、ネットでは見えにくいだけである。

しかしながら、時と場所を選ばない発信力はあるインターネットは、有権者にとって有効なツールだ。活動や政策を期待して訪問する有権者のためにも、各議員におかれては、ぜひ積極的に活用し、発信して欲しいものである。

(ライター 大久保ゆか)


▼外部リンク

斉藤やすのり オフィシャルサイト
http://www.saito-san.jp/
教えて!斉藤さん(ブログ)
http://saito-san.sblo.jp/
斉藤やすのりツイッター
https://twitter.com/saitoyasunori

衆議院・農学博士 石山敬喜(公式サイト)
http://www.keiki-ishiyama.jp/
石山けいき ブログ
http://keiki-ishiyama.blog-bako.jp/

畑こうじ 衆議院議員(公式サイト)
http://www.hata-kouji.com/
畑こうじ情熱ブログ
http://blog.goo.ne.jp/hata-kouji/

石原洋三郎 オフィシャルサイト
http://ishiharayouzaburou.com/






ネット選挙ドットコムのニュース一覧
  • エストニア議会選、最大野党・改革党が第1党に(2019月03年06日)
  • 在外投票でインターネット投票が可能に 総務省(2018月08年11日)
  • 【ブラジル】労働者党、ルラ元大統領を大統領候補に指名(2018月08年07日)
  • 国内初のネット選挙を実施!つくば市(2018月08年04日)
  • 政治議論も安心!トークン機能をつけた「ポリポリ」ベータ版を公開(2018月07年28日)
  • 【ポーランド】性犯罪者の情報をネットで公開(2018月01年07日)
  • TOKAIコミュニケーションズ、藤枝市のIoT(LPWA)プラットフォームを活用した実証実験に採用(2017月11年21日)
  • スロベニア大統領選、現職パホル氏が再選(2017月11年16日)
  • 人口1,500人の岡山県西粟倉村、自治体ICO導入研究に着手(2017月11年14日)
  • 山形県警、Webマップ上に交通事故情報を公開(2017月11年11日)
  • 第48回衆院選における支持政党の変化を調査?インテージ調べ(2017月11年10日)
  • 税金回収にSMS配信サービス「AOSSMS」を導入 豊島区(2017月11年09日)
  • 「トランプ トラッカー」でトランプ発言を日本語でチェック!(2017月11年08日)
  • 内閣府「マイナポータル」とLINEが連携 サービス検索機能の運用開始(2017月11年06日)
  • 【ドイツ】シュタインマイヤー氏が新大統領に(2017月02年15日)
  • さいたま市の魅力をPR動画で発信!(2016月10年31日)
  • 85%の個人投資家がクリントン氏の大統領就任を期待-マネックス証券調べ(2016月10年26日)
  • オバマ大統領「泣き言をいうな」とトランプ氏に勧告(2016月10年22日)
  • なりすましメール防止の「安心マーク」を地方自治体に導入(2016月10年21日)
  • 山口県、「その願い、かなえましょう!」金の斧・銀の斧で企業立地をプロモーション(2016月10年19日)

  •