得票率68％でトレス氏を破る中米のグアテマラで25日、大統領選の決選投票が行われた。開票率96.3％の段階で、元コメディアンのジミー・モラレス氏が得票率約68％で当選を確実にした。コロン元大統領夫人のサンドラ・トレス氏の得票率は約32％だった。 グアテマラで…

中米のグアテマラで25日、大統領選の決選投票が行われた。開票率96.3％の段階で、元コメディアンのジミー・モラレス氏が得票率約68％で当選を確実にした。コロン元大統領夫人のサンドラ・トレス氏の得票率は約32％だった。

グアテマラでは大規模な汚職事件が発覚し、ペレスモリナ前大統領や副大統領、閣僚らが相次いで辞任に追い込まれるなど、政治的な混乱が続いていた。前大統領は9月に辞任した直後、逮捕された。

モラレス氏は25日夜、腐敗とたたかうことを有権者に約束。選挙戦でも「わたしは20年間多くの人を笑わせてきた。大統領になっても国民を泣かせることはしない。」と強調していた。

4月時点の世論調査では、モラレス氏の支持率は0.5％だった。だが、前例のない汚職事件により、同氏への期待が高まり、9月6日に行われた1次投票では、モラレス氏は23.99％、トレス氏は19.75％を獲得した。

モラレス氏は中道右派の国民集中戦線（FCN）の党首。FCNは、まだほとんど国民に浸透しておらず、議会での議席は158議席中11議席のみ。そのことが、大統領としてうまくかじ取りできるかどうかの不安要素とみられている。

さらに、グアテマラは汚職だけでなく、巨大な財政赤字を抱えており、過去16年間で国家債務は386％増加したという。

モラレス氏は2007年、偶然にも大統領に選ばれたカウボーイ「ネト」役で、世間を沸かせた。今度は、現実に大統領としての手腕が問われる。


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