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三生キャピタル

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要注目、今後の成長が期待されるベンチャー企業を紹介

 

2007/10/15

企業投資を行うベンチャーキャピタルが「投資したい」と思わせる企業とはどのような企業なのか。ビジネスモデル化、それとも経営者の人柄か。三井生命100%子会社の三生キャピタル投資部長・相田康一郎氏に話を聞いた。

(81社が上場)
当社は、三井生命保険グループ傘下のベンチャーキャピタルです。設立以来、上場を果たした投資先企業は81社。IT(情報技術)から金融、不動産など業界・業種は多岐に渡ります。年5〜6社が上場するペースで今年も既に1社上場し、2社が承認済となっています。現在ファンドは2本で45億円、投資企業数は約150社に上ります。投資先企業の発掘には同業他社からの紹介に加えて三井生命グループのネットワークもフルに活用しています。

個人の一生にかかわる生命保険は、一般的に運用期間が長く安定性を重視する特長があります。そのため、どちらかといえばややリスクの高い企業投資には向かないのではないかという意見も聞かれますが、実際はそうでもありません。実は、生命保険会社の予定利率は焼く4%ですから、IRR(内部投資収益率)が20%を超えなくても焦りません。

ですから、三井生命が80%出資しているファンドとして比較的足が長い資金を運用していることが特徴です。投資先の企業様には、無理なく、確実な経営基盤をもってIPOを果たしていただきたい。そのためにも、当社は投資先を長い目で見守るというスタンスをとっています。業種や業界は問いませんが、今後日本の持つ高い技術を生かせるビジネスとして、人間型の実用ロボット関連企業などには、今後のさらなる成長を期待しています。

これまで数百人という経営者にお会いしてきましたが、IPOを果たした経営者の方は、おおむね柔軟性が高いように感じています。

もちろん「このビジネスをなんとしてもやり遂げる」という強い信念も必要ですが、企業を取り巻く環境は成長ステージによって変わります。ですから、あまり自分の思いに固執するよりはむしろ環境に対応した企業経営、「舵取り」が求められます。

(手段を重視)
事業計画書も、作成した内容がそのまま達成されることはまずありません。なかには、希望的観測に基づいて作成されているものも少なくありません。出資を検討する側としては、計画内容よりも経営者がいかに現実を客観視し目標を達成するための手段を持っているかを重視します。

不動産証券化のアレンジメントを手がけるフィンテック グローバルの玉井信光社長は、今までお会いしたなかでも特に魅力的な経営者です。現在のビジネスはもちろん成功されていますが、もしこのビジネスが成功しなくても次の収益につながる新たなビジネスを作り上げることができる。環境に応じて柔軟な経営ができる方だと思いました。

新興市場を取り巻く状況は依然として厳しいですが、意志あるところに道は開けます。株式公開を目指す企業のベストパートナーとして、当社は今後も積極的に企業投資に取り組んでいきます。(談)

(ベンチャーファクトリーニュース 2007年11・12月号掲載)

経営者向けビジネス情報新聞「ベンチャーファクトリーニュース」の公式サイトを見る。
三生キャピタル ▽本社=東京都千代田区
▽問い合わせ先=電話03-3211-1541



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