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プレジデンツ・データ・バンク

ベンチャーコラム

  

ベンチャー企業の経営者が、今注目のビジネストピックを解説

 

2007/11/19

普段、ベンチャー企業のビジネスマッチングやアライアンスのお手伝いをすることが多いのですが、福田首相と民主党小沢党首の大連立構想にはびっくりしました。これこそ究極のアライアンスです。

ビジネス界で例えるなら、「2社間で合併することを社長同士で話し合って決めてきた後、会社に帰って役員会にかけたところ、全員から拒否されてしまった!」そんな感じでしょうか。政党と会社、規模やジャンルこそ違いますが、2つ以上の組織が一緒になるという時には良くあることです。

話は変わりますが、日本を活性化させるという意味ではJASDAQに新しく誕生した新市場『NEO(ネオ)』が注目です。これで日本には7つの新興市場が存在することになります。

先日、旧産業再生機構のCOO(最高執行責任者)を務められた冨山さんにお会する機会がありましたが、「日本には世界で最も株式公開しやすい環境がある」と言われていました。

2007年は、10月末の時点で112社が新規にIPO(株式公開)。昨年の同時期は、158社ですから、低迷しているといえます。この『NEO』をきっかけに新興市場が活性化することを切に願います。

『NEO』はどういったコンセプトで作られた市場なのでしょうか?まず名前の由来ですが、「New(新しい)」、「Entrepreneurs’(起業家達の)」、「Opportunity(機会)」の頭文字から来ているようです。また、「New(新しい)」、「Evaluation(評価)」、「Opportunity(機会)」という意味もあるようです。起業家向けのメッセージと投資家向けのメッセージの両方を含み持たせている辺りに、新興市場への信頼回復への意気込みを感じます。

一般的には、技術系の会社のための市場だと言われています。JASDAQによると「成長可能性のある新技術又は新たなビジネスモデルを有する企業を支援するとともに、投資者にこうした企業への投資機会を提供することを目的とした市場」であると説明されています。

技術系ではなくても、成長性のある新しいビジネスモデルであれば上場可能なようですし、これまでのJASDAQ市場より、成長性を重視していくことは確実なようです。

「イノベーション型」
JASDAQ社長の筒井氏はインタビューで、「JASDAQは実績積み上げ型、NEOはイノベーション型の市場で並列の関係」と答えています。

1号案件として株式会社ユビキタス(3858)が11月13日にIPOを果たしました。上場2日目に公募価格の4倍、40万円で初値をつけるなどまずまずの立ち上がりのようです。

今回の主幹事は『野村』、監査法人は『トーマツ』という最強タッグであり、JASDAQも選びに選び抜いた「上場第一号」ですので、当然といえば、当然の結果かもしれません。最近の新興市場の低迷を吹っ飛ばして欲しいものです。

世界進出企業を育成
私の個人的な見解ですが、『NEO』が創設された背景にはグローバル展開を図る日本企業を育てる目的があったのではないかと考えています。

日本はGDPが世界第二位であることもあって国内マーケットだけでも、ある程度やっていくことが出来ました。しかし、人口減で国内マーケットが縮小していくなかで成長を維持するには、日本独自の技術やビジネスモデルで、世界をマーケットに企業活動を行うことが必要不可欠です。

日本のベンチャー企業が海外に羽ばたくためにも、NEOに起爆剤になってもらいたいものです。

(フジサンケイビジネスアイ 2007年11月19日掲載)
(ベンチャーファクトリーニュース 2008年1・2月号掲載予定)

経営者向けビジネス情報新聞「ベンチャーファクトリーニュース」の公式サイトを見る。
プレジデンツ・データ・バンク株式会社 代表取締役社長 岩手県盛岡市出身 1972年生



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