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内閣官房長官と副長官第3次野田内閣のネット選挙力をリサーチする連載4回目は、総理の懐刀にして、内閣が機能するための要、内閣官房を取り上げる。念のため確認すると、「内閣総理大臣を直接に補佐及び支援する内閣の補助機関」と、内閣官房のホームページには記され…


内閣官房長官と副長官
第3次野田内閣のネット選挙力をリサーチする連載4回目は、総理の懐刀にして、内閣が機能するための要、内閣官房を取り上げる。念のため確認すると、「内閣総理大臣を直接に補佐及び支援する内閣の補助機関」と、内閣官房のホームページには記されている。

内閣官房長官と言えば、政府のスポークスマンというイメージが一般的だろう。ウィットのきいた発言をすれば、人気も高くなる。しかし、このポジションは実に重要だ。省庁の仕事を良く理解し、官僚をコントロールできる人物なら、その内閣はかなり政治が進められるからだ。

では、現職の藤村氏はどうだろう? 改めて内閣官房の重要性を認識した上で、ネットでの発信を見てみよう。

現在の内閣官房長官は藤村修(ふじむらおさむ)氏。副長官には、衆参から各1人、官僚から2人、斉藤勁(さいとうつよし)・芝博一(しばひろかず)・竹歳誠(たけとしまこと)・山本庸幸(やまもとつねよし)の4氏である。しかし、竹歳・山本の両氏は官僚出身者で国会議員ではなく、政治家としてのサイト等は開設していないようだ。そこで、今回は藤村・斉藤・芝の3氏のみを比較する。

内閣官房長官 藤村修氏の公式サイト
まずは藤村修氏の基本情報から。藤村氏は1949年生まれで、民主党・衆議院大阪7区選出(6回)、内閣官房長官である。公式サイト(独自ドメインo-fujimura.com)には、白バックに氏のガッツポーズ。選挙用ポスターの雰囲気だ。

キャッチフレーズには「常識と普通の市民感覚を忘れない!」とある。“普通”の市民にとっては、共感の得にくい台詞だ。

コンテンツで気になるのは、「理念と信条」とは別に「藤村の教育論」を設けていることだ。氏の政治的な主要課題が明示されていて、投票行動を前提にサイトを訪問した人間には良い判断材料になるだろう。

他に、メルマガやブログがあるが、前者は2009年、後者は2011年9月を最後に更新が止まっている。またユーチューブを利用した「ふじむら修チャンネル」もあるが、こちらは昨年4月が最後である。ちなみに議員の事務所で撮影していると思われる動画には、必ず藤村氏のイメージキャラクター(愛称)である、ドラえもんのぬいぐるみが写り込まれている。

したがってコンテンツのうち、最近まで更新があるのは「千里フォーラム」のみである。「千里フォーラム」とは、藤村氏が初当選以来毎月主催している勉強会だ。その講師の講演原稿がアップされていて、読み応えのある内容である。

内閣官房副長官 斉藤勁氏の公式サイト
次は斉藤勁氏をリサーチしよう。1945年生まれで、民主党・衆議院比例区南関東ブロック選出(1回〈参院2回〉)、内閣官房副長官である。公式サイト(独自ドメインtsuyoshi.or.jp)は、トップページらしいデザイン性はなく、メニューバーなども単純な表組みで、インパクトに欠ける印象だ。

主なコンテンツは、「つよしの日記」「活動」「つよしの写真館」。そのうち、「活動」は2007年が最後、また「写真館」は、日付や場所などのコメントがまったくなく、ただ写真だけが並んでいるので、関係者以外には見る人はいないのではないだろうか。

そうなるとコンテンツのメインは「つよしの日記」(ブログ)であろう。更新回数は月によってばらつきがあるが、今月はすでに3回、多い月だと10回以上更新された月もある。内容は、写真に簡単なコメントで、軽めに書かれた活動報告である。

蛇足となるが、「サイのコレクション」というページも気になる。ぬいぐるみや木彫、青銅器、陶器、ガラスなど、さまざまな「サイ」のコレクション写真である。政治とは関係ないが、斉藤氏の収集なのだろう。解説やコメントが一切ないが、入手経路などコメントを入れると、おもしろいページになりそうなのに残念だ。

内閣官房副長官 芝博一氏の公式サイト
3人目は、芝博一氏。1950年生まれで、民主党・参議院三重選出(2回)内閣官房副長官である。公式サイト(独自ドメインshiba-hirokazu.com)には、「〜輝きのある日本へ〜“実行”にこだわります」とある。

主なコンテンツは「活動報告」と「お知らせ」。どちらもサイト内にあり、「活動報告」は、写真付きのブログ(日記)のような雰囲気。コメント程度の内容だが、毎週のように更新されていた。しかし、現在は2ヶ月以上更新が止まっている。

一方の「お知らせ」の方は、国会の開会や閉会、就任した役職などが不定期に紹介されており、内容は「活動報告」よりも文章量は多くなっている。

調査総論
今回の3氏のインターネットの活用状況や発信力に関しては、いずれも多くの時間を割いている感じはない。ブログや活動報告などはあっても、更新がとまっていたり、ごく簡単な記事程度であったりと、再訪を促すようなコンテンツとは言い難い。

また、公式サイトのデザインも、3氏とも洗練されているというより、実用的であり、個性やメッセージを主張するようなサイトの工夫は見られない。ツイッターやフェイスブックも利用していないことも、昨今の民間でのネット活用の現状を考えれば、高い評価を与えるわけにはいかないだろう。

もっとも、官房長官という公的な立場を考えれば、議員個人としてのネット活動ができにくい環境であるのは、想像に難くない。実際、官房長官に就任する前の2011年以前の藤村氏のブログ記事は、軽妙なタッチの文章で、楽しく読めるし、動画のアップもまめであった。

国民にサービスするばかりが政治ではないだろうが、かといって、国民に呼びかけ、情報を提示することを怠るのも政治家として相応しい態度ではない。

情報発信の場は、ネットだけではないが、演説や後援会で配る印刷物ばかりでは、役職にある政治家の発信としては狭いエリアに限定されすぎである。インターネットは現在、国民が広く活用しているのだから、政治家ももっと活用し、発信力や交流などを広げて欲しいものである。

(ライター 大久保ゆか)


▼外部リンク

衆議院議員 藤村修(公式サイト)
http://www.o-fujimura.com/

衆議院議員 斉藤つよし(公式サイト)
http://www.tsuyoshi.or.jp/
つよし日記(公式ブログ)
http://tsuyoshi.gpn.co.jp/diarypro/

芝博一 オフィシャル ウェブサイト
http://www.shiba-hirokazu.com/







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