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オークファン

上場宣言

  

上場を目指す経営者が成長戦略と決意を語る

 

2008/02/04

インターネットで商品を出品したり、入札し商品を落札するネットオークション(=「素朴な疑問」)。いつでもどこでも取引に参加できる便利さに加え、まるでゲームのような感覚で取引できることから右肩上がりの成長が続いている。 しかし、出品商品を競り落とすための値段は「いくらにしたらいいのだろう」と頭を悩ませる利用者は少なくない。また、思い切って最高値を入札し、実際に競り落とした後に、「落札価格は果たして妥当だったのだろうか」と悩む利用者も多い。そんな利用者の悩みを解消するためのツールとしてオークファン(東京都渋谷区)は、ネットオークションの比較・検索サイト「オークファン」(写真)を運営している。 オークファンでは、Yahoo!オークションや楽天オークション、モバオク、ebayなど国内外の9の大手オークションサイトに出品されている商品や価格の比較・検索サービスを提供している。検索したい商品名を入力すると、各オークションサイトでの出品している商品や価格の一覧が表示される。商品や価格のデータベースは、国内最大となる2億6200万件にものぼる。こうした情報を無料で提供している。 そのデータは現在オークションにかけられている商品だけでない。過去のオークションで落札された価格などのデータなどもストックされている。オークションによく参加する利用者は「オークファンを見てから、オークションの入札価格を決める」と言われるほど利用率は高く、ネットオークション業界ではもはや欠かせない存在になっている。利用者はうなぎ上りで、オークションで頻繁に取引するヘビーユーザーは120万人を超えた。 「ネットオークション市場は数少ない有望。今後も成長が続く」と意気込むのは、創業者の武永修一(29)社長だ。 さらなる飛躍に向け今後は、企業やECサイトのマーケティング活動に役立つような加工データを有料で提供するサービスを開始する予定だ。また、現在、5〜6万人の海外の利用者を増やすため、「英語や中国語でのサービスを拡充していく」(武永社長)だ。 2010年9月期業績は売上高が10億円、営業利益が4億円の達成を目指す。上場については、2010年9月期中の上場を目指しているが、上場する市場については、「国内のベンチャー市場だけでなく、海外のベンチャー市場への上場も視野に入れていく」(武永社長)としている。 【素朴な疑問】 ネットオークション インターネット上で入札・落札する競売(オークション)のこと。Yahoo!オークションや楽天マーケット、amazon.comといったネットオークションサイトに出品者は出品する商品情報などをオークションのリストに登録する。一方、出品商品の購入希望者は入札価格を決めて入札し、入札期間に最も高い値段で入札した人が落札者となる。 出品者は落札者に商品を送付する一方、落札者は銀行振り込みや代金引換の宅配便などで落札代金を払えば取引が完了する。 高額な絵画などが取引されることで知られるサザビーズやクリスティーズといったオークションハウス(競売会社)での取引とは異なり、ネットオークションはパソコンや携帯電話などがあれば誰もが参加できる。フリーマーケットのような気軽さがうけ、参加者・市場規模とも増加の一途をたどっている。民間調査会社の試算によると2007年の国内ネットオークション市場規模は個人同士の取引だけで約2兆円にものぼる。 ただ、問題も少なくない。落札者が出品者にお金を振り込んだにもかかわらず、商品が届かなかったり、落札者に商品を送ったにもかかわらず、落札代金が振り込まれなかったりするトラブルも続発している。 (フジサンケイビジネスアイ 2008年2月4日) (ベンチャーファクトリーニュース 2008年3・4月号掲載) 経営者向けビジネス情報新聞「ベンチャーファクトリーニュース」の公式サイトを見る。
武永 修一 社長
社名には、オークションの熱烈な支持者(ファン)がたくさん集まって欲しいとの願いをこめた。また、ネットオークション市場の拡大スピードを加速させるような追い風を生み出す扇(ファン)のような存在になりたいとの意味合いも持っている。
ウチはこんな会社だよ ▽本社=本社=東京都渋谷区恵比寿1-21-8 セラ51ビル9階 ▽設立=2007年6月 ▽資本金=1億552万円 ▽従業員数=13人(2007年10月末時点) ▽事業内容=ネットオークションの比較・検索サイト「オークファン」の運営など



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