インターネットを利用していると、ウイルスや攻撃、掲示板での争い(「炎上」)など、穏やかでない話題が尽きない。インターネットユーザーたちは、このインターネットに対して、どの程度、恐怖を感じているのだろうか。
インターネットコム社とクロス・マーケティング社は、「ネットの怖さに関する調査」を行った。調査対象は、20歳代〜50歳代のインターネットユーザー300人。男女比は等しく共に50.0%、年齢構成は、10歳代20.0%、20歳代20.0%、30歳代20.0%、40歳代20.0%、50歳代20.0%。
回答者全員に対して「現在、インターネットは怖いものだと思いますか」との質問を行ったところ、「とても怖い」との回答は8.0%(24人)と1割に満たなかったが、「ある程度怖い」との回答は69.3%(208人)にも上り、合計すると8割に近い回答者が、インターネットに怖さを感じているとの結果が得られた。
次に、先の質問で「とても怖い」「ある程度怖い」を選んだ232人に、どのようなときに「インターネットは怖い」と感じるのかを尋ねた。
最も回答が集まったのは「ウイルスやハッキングなどの攻撃」と「情報流出」で、どちらも81.0%(188人)。セキュリティに関する回答が圧倒的に上位を占めた。以下は「誹謗中傷」51.3%(119人)、「中毒性」19.0%(44人)と続いたが、いずれも一定以上の回答を集めている。
以前より、セキュリティや「炎上」、ネット依存症などは問題として取り上げられてきたが、今回の調査でもこれらの要素はユーザーの恐怖の対象となっていることがわかった。
では最後に、ユーザーのネットに対する恐怖感が、1年前から比べて変化したかどうかを見てみよう。すべてのユーザーに対して「1年くらい前と比べて、インターネットを怖いと感じますか」との質問を行った。
最も多かったのは「1年前と変わらない」との回答で、66.3%(199人)。約3分の2のユーザーはネットの怖さに変化はないと感じているようだ。一方、「1年前より怖くなくなった」と、状況の改善・あるいは慣れを感じている回答者は12.0%(36人)と1割程度だが、「1年前よりも怖くなった」との回答は20.3%(61人)と2割に上っている。
6割が「変わらない」と感じ、2割が「より怖くなった」と感じているインターネット。インターネットが人と人とのつながりである以上、日常生活でも消えることのない犯罪や争いが、インターネットからだけ消えることはないのかもしれない
(フジサンケイビジネスアイ 2007年12月24日掲載)
(ベンチャーファクトリーニュース 2008年3・4月号掲載)
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2007/12/24